「共感こそ導入事例の強み」と考えるNTT東日本が、モジカクに導入事例制作を依頼する理由と、得られた成果

東日本電信電話株式会社
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東日本電信電話株式会社(写真左より)北森 雅雄氏、中澤 理恵氏

課題

以前の制作パートナーは取材時の深掘りが甘く、事例記事の解像度が低かった

導入

安定した事例制作、サービス理解、フォトグラファーを帯同した現地取材への対応

成果

メルマガ反応率や営業の受注率向上に寄与。安定した事例記事の制作体制を実現

国内最大手の電気通信事業者、NTTグループの一社として東日本地域のみならず、日本全国の地域における課題解決や価値創造に取り組む東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)。電話やインターネットといった通信回線のみならず、昨今は企業のデジタル活用や業務のDX化を手掛ける事業を推進しており、その代表的なサービスがバックオフィス業務全般のDX化をサポートする「おまかせ はたラクサポート」と、業務全般のクラウド化を支援する「クラウドソリューション(以下、クラソル)」です。

同社ではこれらのサービスが提供する価値と解決する課題をより多くのお客さまに伝え、さらなるサービス拡大の実現を目的に、事例記事の制作をはじめとしたコンテンツマーケティングに力を入れています。同社が考える導入事例の役割や狙い、そしてモジカク社との取り組みについて、ご担当者様にお話を伺いました。

<お話を伺った方>

東日本電信電話株式会社

ビジネス開発本部 CXビジネス部 業務DXサービス担当
チーフ
北森 雅雄氏

ビジネス開発本部 クラウド&ネットワークビジネス部 クラウドサービス担当
チーフ
中澤 理恵氏

全国の企業をターゲットに、バックオフィス業務のDX化と業務全般のクラウド化を支援するNTT東日本

- 弊社との取り組みでは、大きく分けて「おまかせ はたラクサポート(以下、はたサポ)」と「クラウドソリューション(以下、クラソル)」の2つのサービスにて導入事例制作をご依頼いただいています。改めて、お二人が担当されているサービスについて簡単にお聞かせください。

北森 雅雄氏(以下、敬称略):私がマーケティングを担当している「はたサポ」は、総務や人事、労務、経理といったバックオフィス業務全般のDX化をサポートするサービスです。具体的には、お客さまの課題やお悩みをヒアリングし、その課題を解決するために私たちNTT東日本が厳選したさまざまなSaaSの導入から運用までを一気通貫で支援しています。

全国さまざまな業種、業態、規模の企業を支援しており、2023年3月末時点で3,500契約を突破しました。

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(バックオフィス業務のクラウド化 - おまかせ はたラクサポート 導入事例)

中澤 理恵氏(以下、敬称略):バックオフィス業務のDX化を支援する「はたサポ」に対して、業務全般のクラウド化を支援するサービスが「クラソル」です。クラウド環境のサーバー構築をはじめ、ファイルサーバー、コールセンターなどのソリューションの導入、運用支援を手掛けています。

中堅中小企業を中心に、200社以上をこれまでご支援してきました。

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(業務全般のクラウド化 - クラウドソリューション 導入事例)

- マーケティング施策を考える上で、どのような考え方を大事にしていますか?

中澤:私は現担当に異動するまでマーケティング業務に携わったことがなく、企業やサービスのWebサイトは閲覧する側でした。いざサービスサイトを運営する側になると、正直なところ、どうすればよいか分からない状態からのスタートだったのです。

その中でも特に私が意識してきたのは、私たちサービス提供側が「伝えたい」情報ではなく、お客さまが「知りたい」情報を発信することです。長年、SEとして直接お客さまと向き合ってきたからこそ、お客さまの顔と求める情報をイメージしながら、マーケティング業務に取り組んでいます。

北森:新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、社内の営業からお客さまとの接点を作りにくくなったとの声を多数いただきました。私たちは地域の企業と長いお付き合いを重ねてきたことに強みがありますが、一方でそれだけでは事業継続のためにならないと、その時初めて感じたのです。

それ以来、私たちのサービスサイト上にお客さまが知りたい情報が揃っており、お客さまがいつでもアクセスできる状態を維持することを、マーケティングに取り組む上で重視しています。

導入事例の強みは「共感」。「自社も同じように課題解決できそうだ」と感じてもらうために

- さまざまなコンテンツマーケティング施策がある中で、導入事例の役割をどのように捉えていますか?

北森:お客さまが新しいサービスの導入を検討するにあたって、「共感」はとても重要な要素だと思っています。サービスの良さや魅力をロジカルに理解することはもちろん大事ですが、それだけでは不十分です。比較検討の最後に、ストーリーを伴う導入事例があると「自社も同じように課題解決ができるだろう」と「共感」でき、一気にサービスへの解像度が上がります。

また、営業の場に他社の導入事例を織り交ぜると、ご提案内容に迫力が出るようにも感じますね。

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- 導入事例を企画する際に、どのような点を意識していますか?

中澤:「はたサポ」と「クラソル」に共通する特徴ですが、どちらのサービスも導入後の影響範囲が広いため、決裁権者の承認が必要になる案件がほとんどです。そのため、現場のご担当者だけでなく、稟議の際に決裁権を持つ方が目を通すと想定した内容にすることを意識しています。

具体的には、「以前抱えていた課題が解決されているエピソードになっているか」「どのような評価のもとに、導入の意思決定を下しているか」といった項目は必ず記事にいれるようにしています。

- サービスサイトへの掲載以外では、導入事例をどのように活用しているのでしょうか?

北森:記事ページにホワイトペーパーをダウンロードするCTAを設置しており、そのダウンロードできる資料のひとつに事例集があります。お客さまのお悩みに合致した事例に出会っていただくには、やはり一本ではなく、複数の事例記事を読んでいただく必要があります。しかし、すべての記事をクリックして一つひとつ読んでいただくのは面倒です。

そこで事例集をダウンロードいただければ、複数の事例をひとつのデータ内で閲覧できるため、お客さまの悩みに近い事例に出会えるまでの手間と時間が削減できます。私たちとしても有効なリードを獲得ができ、両者にとって大きなメリットです。その他にも、展示会会場での配布物やメルマガ配信などにも活用しています。

外注自体にはメリットを感じるが、取材の深堀りが足らずに事例記事の解像度が低かった

- 事例制作を内製するのではなく、第三者である制作会社にご依頼することのメリットについてどのように考えていますか?

中澤:自社のサービスの事例取材を、自社の担当者だけで実施すると、記事に書きたいことをお客さまに言わせようとするような、無理やり仕向けてしまう質問をしてしまいがちです。そのような質問では、しっかりお客さまの体験を深堀りしてお聞きすることはできませんし、最悪の場合は自社に対する不信感を与えてしまいます。

北森:記事を制作する人と記事をチェックする人を完全に分業できるのもメリットですね。もし1人ですべてをこなそうとすれば、記事の執筆を忘れてしまったり、取材の日時調整が宙に浮いてしまったりと、制作フローの至るところにボトルネックができてしまいます。社外との制作体制を築くことで、相互にチェックしながら事例制作をスムーズに進行できます。

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- 弊社にご依頼いただいた背景には、どのような課題やお悩みがあったのでしょうか?

北森:モジカク社と出会う以前は、SEOコンテンツの制作会社さんにご紹介いただいたライターさんにインタビューから執筆までをご依頼し、10本ほどの事例記事を制作したことがありました。

その制作方法で納品された事例記事は、私がイメージしていた記事で遡求したいポイントと、ライターさんが考えている遡求したいポイントが大きくずれていたのです。インタビュー時にはお客さまの課題を聞き出せているように感じても、実際には課題の背景まで深くは聞き出せておらず、深掘りの甘さが事例記事の解像度の低さに直結していました。

結果、初稿の修正に膨大な時間と手間がかかってしまい、さらに記事の内容も原型がなくなるくらい変わってしまうため、外注する意義を見出すことができなかったのです。

安定した記事制作の体制、サービス理解、フォトグラファーを帯同した現地取材への対応を評価

- 弊社の導入事例制作サービスについて、どのような点を評価いただいていますか?

中澤:大きく3つあります。1つ目が安定した導入事例の制作体制が整ったことです。事例取材の許諾をお客さまからいただければ、あとはモジカク社とのお打ち合わせを実施し、ご依頼するだけになっています。また、必ず納期通りに初稿を納品いただけることも、安定した事例制作に寄与していますね。

評価している2点目は、私たちのサービスをしっかり理解しようと努めている姿勢です。「クラソル」はお客さまの状況やオプションによってもサービス内容に違いがあるため、事前にお打ち合わせを必ず実施し、お客さまの担当者を交えて案件の認識合わせを行っています。

しっかり案件情報を理解した上で質問項目を作成いただき、取材いただいているため、私たちの認識と相違がほとんどない初稿を納品いただけています。結果として、初稿の手戻りもほとんど発生していません。

3つ目が、オフラインで現地取材に対応いただき、フォトグラファーさんを手配いただけること、さらに遠方へ出張対応までご依頼できることです。新型コロナウイルスの感染拡大でオンライン取材のみになった時期もありましたが、やはり現地の取材のほうが聞き出せるエピソードの深さが違います。また、フォトグラファーさんも含めモジカク社はビジネスマナーをしっかり理解されているので、特に不安になることもなく安心してお任せできています。

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北森:どの事例取材も印象に残っていますが、事例動画を撮影いただいた不動産企業さまへの事例取材が印象に残っていますね。

「おまかせ はたラクサポート」「freee 会計 for おまかせ はたラクサポート」「freee 人事労務総務 for おまかせ はたラクサポート」をご利用中の日の丸不動産株式会社様へのインタビュー

本件の取り組みでは、通常の事例取材後に1時間半ほど動画撮影を実施いただきました。お客さまにとって動画を撮られるのは初めてだったのですが、事例取材後にその場で作成いただいた台本のおかげで、スムーズに撮影を進行することができています。

その台本の内容も、お客さまの鋭い本音ばかりが抜き出されたもので、動画のクオリティにお客さまも弊社の担当営業も満足していました。その時に制作いただいた動画は、展示会会場のブースに設置されたモニターに投影するなど、フル活用しています。

メルマガ反応率や営業の受注率向上に寄与!導入事例を活用し、全国各地の“がんばる現場”にスポットライトを

- 弊社との事例制作の取り組みがスタートしてちょうど1年が経ちました。弊社の導入事例制作サービスによって、どのような成果が得られましたか?

北森:導入事例への反応がより分かりやすいのは、メールマガジン施策の反応率です。コラムや汎用的なコンテンツよりも、具体的なお客さまの社名が掲載された導入事例のほうが、総じて反応率(開封率)が高くなっています。

また、定量的な試算は難しいのですが、営業の商談プロセスに事例のご紹介を挟むことで、受注率の向上にも寄与できているのではないでしょうか。明確な導入事例だけの成果ではありませんが、コンテンツが充実してきたことをきっかけに月販が以前の2~3倍と安定的に受注できる体制が整ってきました。

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- 導入事例を含め、今後のマーケティング施策の展望をお聞かせください。

中澤:「NTT東日本=通信の会社」という固定化されたイメージからの脱却は、今後取り組んでいきたい課題です。電話やインターネットといった通信回線だけでなく、企業のクラウド活用を支援していることを発信し、「クラウド活用もNTT東日本」と想起してもらえるようなマーケティング施策を展開していきます。その一環として、導入事例の制作、発信にも引き続き力を入れていく予定です。

北森:マーケティングにおいて最も重要なのは、やはり「共感」だと思います。お客さまが共感できる課題や背景、そしてどのように解決したのかという具体的な体験談は、まだクラウド化に踏み切れていない企業にとって必要なコンテンツです。クラウド化のメリットをうまく想像できていない方に対しても、丁寧に伝わる導入事例を作っていくことは、今後も取り組んでいきたいポイントですね。

また、「はたサポ」を導入してデジタル活用に取り組んでいる地域の企業は、世の中にたくさんいらっしゃいます。そうした全国各地でがんばっている現場の方々にスポットライトを当て、事例化してく取り組みも、ぜひやってみたいですね。

- 取材の最後に、導入事例の制作に取り組もうと検討している企業に対してメッセージをお願いします。

北森:BtoBサービスでコンテンツマーケティングに取り組むには、少人数ではどうしても自社だけでできる施策の範囲は限られています。大企業でも、中小企業でも、ベンチャーでも、これからコンテンツマーケティングを立ち上げて導入事例の制作に取り組む際には、モジカク社をぜひおすすめしたいです。

東日本電信電話株式会社

https://www.ntt-east.co.jp/
4,950人(NTT東日本グループ:35,500人)(2023.3.31時点)
主な事業内容:東日本地域※1における地域電気通信業務※2及びこれに附帯する業務、目的達成業務、活用業務
※1北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県及び長野県
※2県内通話に係る電話、専用、総合デジタル通信などの電気通信サービス

大木一真/Kazuma Oki

株式会社サイバーエージェントに新卒入社。ビジネスメディア「新R25」立ち上げチームの編集者として参画。退職後、株式会社AViC(東証グロース)創業期より執行役員を務める。その後独立し、編集プロダクションであるモジカク株式会社を設立。Forbes JAPAN や MarkeZine 等のビジネスメディアやSaaS企業の導入事例を中心に執筆活動を行なう。

Twitter:@ooki_kazuma
facebook:kazuma.ooki

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